日本のECモール売り上げは下記の通りで、Amazon、楽天市場、Yahooショッピングが三大ECサイトとなっています。
1位 | Amazonジャパン | 6兆7,937億円(推測値) |
2位 | 楽天市場 | 5兆6,301億円(楽天トラベル等を含む) |
3位 | Yahoo!ショッピング | 1兆7,547億円(LINEショッピング等を含む) |
引用元 2023年時点最新【2022年EC流通総額ランキング】国内21・海外25のECモール・カート・アプリの流通総額から見る市場トレンド
単独ECとして圧倒的な売上高でトップに立つAmazonは、ECモールとしてもその強さを示しています。推定値ではありますが、売上は6兆7,937億円に達し、2位の楽天を約1兆円も上回っています。
Amazonが第一位である理由の一つに、Primeサービスの多彩な特典があります。月額500円(税込)で、最短翌日配送の急ぎ便が無料で利用できるほか、動画ストリーミングサービスや電子書籍の読み放題サービスも利用可能です。
しかし、そんなAmazon Primeのサブスクサービスを始め、Amazonはダークパターンに関連したトラブルが後を絶ちません。
今回はAmazonに着目し、ダークパターン報告をまとめます。
目次
Amazonプライム(Prime)に勝手に契約される
これはダークパターン「視覚的干渉(ミスディレクション)」です。意図しない他の箇所に注意を向けさせるようなデザインを使用し、Amazonが有利になるようにユーザーをコントロールする目的があるといえるでしょう。
うわああ間違えて
— からあげ🐢 (@karaAge_sushi) May 18, 2024
Amazonプライムはいってしまった😐⤵️
久しぶりにAmazonで買い物しようとしたら、
— Katsuo in the sky (@KasuointheSky) April 27, 2024
これって”ダークパターン”って言うんじゃないの…?
海外で問題になりそうだけど…日本だけ継続してるとかある…?
(自分が無料体験後お金を払って持続することを望んでいる、というチェックが最初から入っている。
不要な場合は見にくい青字が正解…) pic.twitter.com/2LJmXRUwA0
【Amazonを米国連邦取引委員会が提訴】Amazonプライムへの登録の強要とキャンセル妨害を非難
世界最大の通販会社がダークパターンをやってくれているおかげで、ネット通販は送料や合計金額、オプションに意図してないオプションがついてないかをいちいち確認するようになりました!
— きよ◯1/14こみトレ5号館J03b (@mexjp) April 8, 2021
ありがとうamazon! pic.twitter.com/YnGBanLKrD
アマゾンのこの「ダークパターン」(プライム登録に誘い込む罠)、いつになったら改善されるのか?
— ひで (@hideaki_shiho) April 12, 2024
昨年アメリカ当局に提訴されたはずだが、まだ決着ついてないのか?#Amazon pic.twitter.com/EZmRp104Vo
ポーランド政府、Amazonのヨーロッパ本社に約12億円の罰金を科すことを発表
Amazonプライム(Prime)を知らないうちに再開される
これはダークパターン「ひっかけ質問 」です。ユーザーが意図していない特定の選択肢を引き出すことを目的とした質問のことです。チェックボックスの意味を途中で反転させたり、二重否定を使ったりすることで、ユーザーが望まない選択をさせようとします。
Amazonで注文したら何これ!普通に真ん中の下の「登録して利用を再開」を押しちゃうよね!?天下のAmazonが、こんなせこいダークパターンやるんだw pic.twitter.com/U3t6jzVThE
— c.mos (@c_mos) September 8, 2023
これ「次に進む」が目立ちすぎて、「Amazonプライムに登録しない」をなんとしても押させたくないデザインパターンですよね。そしてついうっかり「次に進む」を推してしまうと、確認もなく、Prime会員になって料金が発生してしまう。悪質だと思います。 pic.twitter.com/JLDbi9oNwK
— 琴里(ことり)🐤📷🐧ごきんじょ (@magicalforth) May 9, 2024
ダークパターン事例 言葉巧みに選択を操作する「ひっかけ質問 」
Amazonプライム会員登録をキャンセルする、返金を受ける方法
- 「Amazonプライム会員」ページにアクセスします。
- 「プライム会員情報」を選択します。
- 画面上の指示に従います。
「Primeサービスを試さない」ボタンが分かりにくい
Amazonさ、ダークパターンやめてくれない? pic.twitter.com/6ITDrRWU6P
— ほくろ毛 (@SSR_oitekeee) March 17, 2022
商品購入画面に「特別オファー」や「残り1個」
これはダークパターン「希少性(スケアシティ)」です。残りわずかや本日限定などとあおり、ユーザーに購入を急がせる手法です。
Amazonで電子書籍のマンガ買おうとしたら「あなたへの特別オファー」とかいうダークパターンを見せられた。すごく不快です。10分待ったらちゃんと?終わった。はやくこういうの規制しよう
— たぬもっち (@hodorainu) July 2, 2024
amazonでiPad Pro Wifi 128GB M2が残り1個で出てたから思考停止でポチったけど…安くなくない?
— スッポコニャーゴ𝕏 (@JL7Y5_1C) July 17, 2024
騙された… pic.twitter.com/g1khTWVl50
amazon、いまだにやめないダークパターン#amazon #ダークパターン pic.twitter.com/maBWYOQ7l1
— Tspidy (@Tspidy1) April 5, 2024
Amazon Musicアプリ内でUnlimited契約に誘導される
Amazon Musicアプリで再生ボタンの上に後からUnlimited契約ボタンが表示されるUIに引っかかりました…😢
— 坂本優一(4スタンス理論マスター級) (@tt_4stance) June 10, 2024
ちなみにオンラインのワンクリック契約は日本の法律では無効なので、カスタマーセンターに連絡すれば返金されます👍
何年も前からコミュニティ投稿が大量にあるのでダークパターンですね…
は?Amazon Music Unlimitedに勝手に登録されたんだが?どこの操作で登録したんだか、全く身に覚えがないから、誤操作or分かりにくい表示狙ったな?Amazonって悪質詐欺サイトを同じ手法使ってんの?
— アリ@へっぽこ提督 (@arinosu2424) April 12, 2024
Amazon Music Unlimited会員登録のキャンセル方法
- Amazon Musicの設定にアクセスします。
- Amazon Music Unlimitedの項目を確認します。
- 「会員資格の更新」の会員資格をキャンセルするを選択します。
- キャンセルを確定します。
勝手にポイント割引され、商品価格が安くなったような表示
これはダークパターン「価格比較の阻止」になる可能性があります。顧客を混乱させ、だますような価格設定や表示はダークパターンとして認定されています。
amazonよ…その配置だめだろ…
— Tspidy (@Tspidy1) June 6, 2024
元の値段が120円だと誤解するやろがい…
¥759→¥120みたいな表示じゃないのは確信犯じゃないのか?#DarkPattern #ダークパターン #Amazon pic.twitter.com/6KOxsbRhZM
Amazonプライムの解約方法が分かりにくい
これはダークパターン「ゴキブリホイホイ」です。あるサービスに入るのは非常に簡単なのに、抜け出す(解約する)のは難しくデザインされているというものです。
【Amazon Prime 解約】「本当に解約してよろしいですか?」と1つポップアップを表示すればいいのに、何ページにも飛ばされる。。#ダークパターンリーク #ダークパターン #Webデザイン pic.twitter.com/0QivXEMdRt
— O (@RDKUX58Num) June 2, 2024
Amazon primeを一旦キャンセルした。なかなか解除させないダークパターンっぷりは健在のようだった。
— フォルノ (@forno_twi) May 11, 2024
【Amazonを米国連邦取引委員会が提訴】Amazonプライムへの登録の強要とキャンセル妨害を非難
商品価格が下がったときには知らせ、上がったときは通知なし
ていうかAmazon、欲しいものリストに登録した商品が値下がった時は登録時から何円値下がりましたとか表示するくせに、値上がったのは登録時から何円値上がりましたみたいな表示しないの、ダークパターンの一種では( ˘ω˘)表示してくれ…一応外部サイトとかアドオンでわかるっちゃわかるけども…
— 厶ーンバースト (@Heliosign) May 11, 2024
Amazonギフトと引き換えにサクラレビューの依頼が来た
こちらは「ソーシャルプルーフ」のダークパターンです。AmazonジャパンがECモールであるゆえに起こる可能性がある、いわゆるサクラレビューの報告です。
出店者側が購入者にAmazonギフトカードやポイントと引き換えに★5や高評価を要求することは、Amazonガイドライン違反です。
しかし、現在でもそのような行為は続いており、ガイドライン違反をするようなショップがAmazonに出店している点は、注意が必要です。
Amazonで高評価が多いのが決め手で買った商品にて、ダークパターンに遭遇
— koyo arai (@koyoarai_) August 17, 2023
(レビューが信頼できなくなってしまう) pic.twitter.com/4UfpPA9ZoN
🏍タイヤ空気入れをAmazonで買ったが騙された感有り
— Jim-BeII(ジム) (@JB_Ninja1000SX) May 25, 2024
評価☆5で1,500円プレゼント
自分は☆2 or 3くらい… pic.twitter.com/0G9K3WsjCl
ダークパターンに関するアンケートAmazonからの反応は?
2024年4月3日、NHK「クローズアップ現代 」でダークパターンの特集番組が放送されました。
取材班は番組放送に先駆けてAmazonをはじめとするダークパターンが使用されることの多い30のサービスを対象にアンケートを取ったとのことです。アンケートの内容は「社内でダークパターンがどのように認識されていて、どのような対策を取っているのか」というものでした。
しかし、Amazonからの回答はなかったとのことです。
参照元:NHK「ダークパターン」とは?ネットサービスの落とし穴 企業30社アンケート全掲載
まとめ
今回はAmazonに関するダークパターンX(旧twitter)ツイートをまとめました。
日本語のツイートだけでもこのように多くの被害や遭遇報告がありますが、英語やその他外国語で探すと無数にダークパターンリークがあります。海外では実際に訴訟問題や罰金を課せられたケースもあり、日本でも今後ダークパターン規制は年々厳しくなると考えられます。
だからこそ、企業はいま対策をする必要があります。訴訟を起こされたり、ユーザーの信頼を失ってしまってからでは遅いのです。
顧客の信頼を失うダークパターンに陥っていないか、企業は顧客の声に耳を傾けてウェブサイトを構築する必要があります。
自宅に居ながら信頼されるデザインを動画で学べるレッスンはこちらから>
もっとAmazonのダークパターン事例を見る→Amazonが12億円の罰金に!消費者を欺くダークパターンの事例
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