「アプリや画像などをダウンロードしようとしたら間違えて広告を押してしまった」
「バナーをクリックしたと気づかず、遷移先の別サイトでユーザー登録してしまった」
このように、広告だと気づかずに誤クリックしてドキッとした経験、あなたも覚えはありませんか?
2024年5月29日、国民生活センターが「意図せず別サイトに誘導され、サブスク契約してしまうトラブル」について発表しました。
発表によると、”国内事業者のサイトを利用中に表示された「スタート」、「OK」、「今すぐ視聴する」などのボタンをクリックしたところ、実はクリックしたのは広告で、気づかないうちに海外事業者のサイトを開いていてサブスクリプション契約を結んでいた”という内容の相談が非常に多く寄せられているようです。
参考:国民生活センター「会員登録時に注意!意図せず別サイトに誘導され、サブスク契約してしまうトラブル-その「スタート」ボタン、実は海外事業者の広告かも!?- (2024年5月29日)」
目次
ユーザーにストレスを与える誤タップ誘導の実態
広告の誤タップ・誤クリックとは?
誤タップおよび誤クリックとは、スマホやパソコンなどを意図せず操作してしまうこと。「広告を間違えてクリックしてしまった」ということも該当します。
そして昨今は誤タップや誤クリックをあえて狙い、「クリックを誘うために、そのサイトのコンテンツであるかのように偽装した広告」が散見されるようになりました。このような広告はダークパターンの「偽装広告」にあたります。
※偽装広告についてはこちらの記事をご参照ください。偽装広告とは?
誤タップ誘導に関するポストが続出
こういうボタン風の広告、どう見てもギルティなのに Google は対策していないのなんなんでしょうね… https://t.co/iWgbuGlR2A
— YujiSoftware (@YujiSoftware) March 19, 2024
そいや、ピクスクのイベントページに出てきた広告、一瞬ボタンを押しそうになった。
— mimico (@mimico_mochi3) December 3, 2023
【Continue】だし、なんか一回ページ挟むようになったのかと思って…。皆様もご注意ください。
最近、商品やサービスのウェブ広告じゃなくて、とにかく誘導させるだけのバナー表示が多すぎて本当に嫌だ。 pic.twitter.com/LS5a9eeUbv
「次のページ」と書かれた青いボタンのような広告、ひどいな~と思って、googleのこの広告についてページで、広告主の他の広告を表示ってやると…まあ~すごいこのパターンの誤認を誘うボタン風の広告ばかり。
— うーーーさん (@u___san) March 31, 2024
こんなんでも、「身元確認済み」で普通に広告として流れてくるんだよな。
■関連記事 うざいスマホ広告は使わない!ユーザーの信用を損ねる広告とは?
間違えて広告をクリックしてしまったという声
新しいアイロボット買ったから登録しようと、激似なアイコンに誘導されるがままに「streamyas」というサイトにカード情報まで登録してしまった。すると「5日以内に解約しない場合は会費が永遠に引き落とされます」と😱解約方法はメールのみ。慌てて検索して英文を送りなんとか解約した。カードやメー… pic.twitter.com/NnoyTmsB7l
— mikichi (@mikichi1979) March 8, 2024
詐欺まがいに引っ掛かった‼️😭
— 秋桜 (@kosumosu1228) May 12, 2024
ライブチケット購入の為に某サイトに会員登録しようとしたら、同ページ内の広告の会員登録に誘導されて…💦まんまとカード情報となんか分からない会員に登録してしまいました😱
なんで気づいたかと言えば、クレジット会社からの身に覚えのない使用通知📩 pic.twitter.com/QS8MUqFxvy
不正サイトに誘導されて、カード情報を入力してしまった😩
— かずき (@kazuyoshi8749) March 7, 2024
私としたことが…💦💦
会員登録の画面だったから、つい…😭😭
今のヤバいかも‼️と思いながら電話も時間外でつながらず、とりあえずコンビニで買い物した瞬間からカード停止してた🥹
三井住友カードグッジョブ👍
守ってくれてありがとう😉 pic.twitter.com/2M5T6mZDEB
誤タップを狙う広告への誰でもできる対策とは
今回紹介したような偽装広告に対する最も効果的な対策は、自分自身で気を付けることです。
実際に、国民生活センターも前述の発表で「『スタート』などが表示されても、すぐにクリックせず、広告ではないかを確認しましょう。」と呼び掛けています。例えば、ボタン表示の周辺にバツ印などがないかを確認する、遷移した先のURLを確認するなどが具体策として挙げられます。
そして、気を付けていても被害に遭ってしまった場合は、最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター、もしくは、越境消費者センターへすぐに相談するようにしましょう。
【スタートボタンは広告かも?】
— 生駒市消費生活センター (@Ikoma_shouhi) June 20, 2024
スマホで何かを申し込む際、こんなスタートボタンを見た事ありますか?
申し込みのスタートかと思いきや、ここをタップして進むと海外コンテンツのサブスク契約をする事になります。
解約方法についてや、トラブルの相談は『188』か消費生活センターにお電話下さい。 pic.twitter.com/1JCfBJdHW6
【意図せず海外事業者とのサブスク契約】
— 彦根市消費生活センター【公式】 (@hikosyouhi) June 26, 2024
(相談事例)
フリマサイト、歌舞伎の会員サイトに登録をしたつもりが、身に覚えのないクレジットの利用明細が届きました
✅すぐにキャンセルメールを送信して対応しました https://t.co/7NTzZsdKCe
⚠消費生活センターからの注意喚起⚠
— 館林市 (@TatebayashiInfo) July 9, 2024
フリマサイトに登録しようと「スタート」ボタンを押しクレジットカード情報などを入力したら身に覚えのない海外事業者のサブスクリプション契約になってしまった…といった事案が発生しています。
少しでも不安を感じたら、消費生活センターにご相談ください。 pic.twitter.com/26X255ujm9
■関連記事 広告詐欺?スマホゲーム広告の実態
企業が知っておくべき!ウェブ広告配信時の注意点
広告を出す企業担当者にとって、広告が消費者にクリックされるかどうかは重要な関心事の1つです。しかしながら、目先の成果にばかり囚われてしまい、広告がダークパターンになってしまってはいないでしょうか?
ダークパターンについては入念に警戒していて損はありません。実は、ダークパターンになった広告を目にした消費者によるクレームのポストがたくさん上がっているのです。
誤タップ狙いありますよねーTLの流れの速さも加速してますし🙄
— 真鯉 (@0XZ3ncNHD1QGBk0) August 14, 2024
しかし誤タップさせても企業嫌いとX離れが倍増するだけなのに🤔?
表示回数で広告料増すんでしょうか😗
おお、アロエも定番ですね🌿まだまだ暑さも日差しの強さも続きそうです😖
消せないとでかいのはいい加減慣れてきたけど本当に動画許せない あと誤タップで前置き無しで広告先とばすのもはやテロだよ 絶対にその広告元企業のこと嫌いになる自信がある
— にし (@nishytt) July 27, 2024
誤タップさせる広告に何の価値があんの
— りりぃ@関西スロット狙い目情報 (@Li_Shenshun_) August 10, 2024
その企業嫌いになるだけやけど
偽装広告を利用してしまったことで、広告主である企業のブランド価値や信頼が失墜するといっても過言ではありません。悪い口コミが広がった場合、その対応には数千万円以上のコストがかかるとも言われています。
もしかしすると、ダークパターンはコンバージョンなどにおいて短期的には成果を生むかもしれません。しかし、長期的な視点に立つとデメリットしかないという認識を会社全体で共有し、防止策を立てておくことが必要です。
同様に、Web広告代理店を利用する場合でも、代理店に任せっぱなしにすることはお勧めしません。代理店が立案した戦略・広告がダークパターンになっていないかを必ずチェックするようにしましょう。
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#ダークパターン #誤タップ