ビデオ会議のツールには、通常とは異なる傾向があります。
どのツールを使用するかは、ビデオ会議を企画する人が決めるというところです。
それをお互いの意思で決めることはほとんどないでしょう。
私は、いちユーザーとして、ZOOMの基本的なサービスが気に入っていると言えます。
しかし、私が誰かを会議に招待するとき、その人が「ゲスト」としてどんな体験するのかを考えてはいません。
補足 : 私は最近、Zoom 対 Teams 対 Meet の顧客体験に関する全体の解説をここで公開しました。
ここでは、Zoomのダークパターンという側面について、少し詳しく見てみましょう。
目次
会議の主催者が招待リンクを送信
会議の主催者は、リンクを (事前に) 作成し、その URL を相手に送信する必要があります。
さらに簡単な機能として、カレンダーのソフトウェアが会議を自動で作成し、会議の詳細をつけてくれたりします。
これから何が起こるかわかりません。
(招待リンクのコピー画面)
リンクをクリックするとアプリが自動でダウンロード開始
ユーザーがZoom をインストールしていない場合は、自動的にアプリのダウンロードが開始します。
右上のポップアップに「ダウンロードボタンをクリックするように」と表示される
引用元: builtformars.com
選択の余地がないコンテンツデザイン
これは会議前のデリケートな局面であることを忘れないでください。
ゲストは、会議予定時刻にクリックして会議に参加したのかもしれないし、遅刻したのかもしれません。
これらの状況では、コンプライアンスが重要で、可能な限りスピーディな解決策が求められます。
会議に遅刻するわけにはにはいきません。
Zoomには選択肢がなく、アプリをインストールし (もしくはすでにダウンロードされている)、このボタンをクリックする必要があるのです。
「Zoomをインストールしたら、Launch Meeting(ミーティングを起動)をクリックするように」と書かれている
引用元 builtformars.com
ボタン自体には「launch meeting(ミーティングを起動)」と表示されており、アプリを立ち上げることを意味しています。
これは嘘で、ブラウザから会議の参加が可能
ここで、アプリをインストールせずに「launch meeting(ミーティングを起動)」のボタンをクリックすると、新しいオプションがそっと表示されます。
「困っていますか?ブラウザで参加する」とリンク付きで表示される
引用元:builtformars.com
重要なのは、ここでZoomに対して抵抗しなくてはならないということです。
そして、ここで言う「意図的な抵抗」というのは、ブラウザ経由で通話に参加するのに必要なクリック数を比較することで一目瞭然です。
ブラウザーから通話するまでに必要なクリック数のグラフ
引用元:builtformars.com
大事なことは何でしょうか?
ここで明確にしておきましょう。
ZOOMは意図的に「ブラウザから参加 」のオプションを隠しています。
なぜなら彼らは、ブラウザから参加するためには多くのゲストユーザーがストレスを感じ、それ故にアプリをインストールすることを知っているからです。
これはダークパターンの良い例です。
これはひどいUXであり、Zoom側がビジネスの主要な指標を改善するためにデザインされたものでしょう。
しかし、これにはどのようなリスクがあるのでしょうか?
長期的な信頼でしょうか?おそらく。
しかし、私はこれによりダメージを受けるのはむしろ会議の主催者だと思います。
会議を開始するとき、相手が数分間ランダムなアップデート、インストール、エラー、望まないアカウントの作成に苦しんでいるかもしれない、と考えるべきなのかもしれません。
私はあなたに、Zoomの使用の停止を勧めているわけではありません。
彼らの基本的サービスは素晴らしく、一度通話が始まると、通話品質は文句なしです。
その代わりに、デザイン業界には次の 2 つのことをダークパターンのケーススタディとして、学んでいただきたいのです。
- ビジネスの主要な指標は高まる(ダウンロード数が増える)
- 顧客体験は悪化する(会議の主催者は、毎回ストレスを抱えたゲストと会議を始める)
Teams 、Meetとの比較に興味がある方は、こちらをご覧ください。