さまざまな場所で目にするサブスクですが、今その解約トラブルが問題になっています。
契約はボタン1つなのに、解約ボタンはなかなか見つからない。これも意図的に設定されたダークパターンの一例と言えるでしょう。
この記事では、サブスク解約手続きのポイントや返金に関する注意事項について解説していきます。
目次
サブスク解約のよくあるトラブル
解約できておらず、引き落としが続いていた
事例1:動画配信サービスの解約を忘れ、利用していないにもかかわらず代金を請求された。
事例2:1週間の無料体験のためにダイエットトレーニングアプリをダウンロードした後、退会したと思っていたら継続課金になっていた。
年間契約や無料トライアルの終了後、事前の通知なしにユーザーの承諾を得ることなく、自動的に更新されて支払いが行われます。このダークパターンを「強制的な継続性」といいます。詳細は下記をご覧ください。
ダークパターン事例 静かに強行される「強制的な継続性」
解約の仕方がわからない
事例1:通販サイトの有料会員に登録したメールアドレスがわからず、解約できない。
事例2:解約はマイページからではなく電話のみ。しかし肝心の電話が繋がらない。
このように意図的に解約手続きを複雑にするダークパターンを「ゴキブリホイホイ」といいます。下記記事も併せてご覧ください。
ダークパターン事例 サービスの退会が難しい「ゴキブリホイホイ」
参考:https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20211007_1.html
そもそも解約・返金は可能?クーリングオフって対象になる?
そもそも、サブスクはクーリングオフの適用になるのでしょうか。結論から言うと、サブスクの解約忘れは原則返金できません。
クーリングオフの対象となる取引と期間については以下をご覧ください。
クーリングオフの対象となる取引と期間
・訪問販売(8日間)(キャッチセールス、アポイントメントセールス等を含む)
・電話勧誘販売(8日間)
・特定継続的役務提供(8日間)(エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービス)
・訪問購入(8日間)(業者が消費者の自宅等を訪ねて、商品の買い取りを行うもの)
・連鎖販売取引(20日間)
・業務提供誘引販売取引(20日間)(内職商法、モニター商法等)引用元:https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/coolingoff.html
サブスクは上記どれにも該当しないため、クーリングオフ適用外なのです。
ダークパターン最新情報
ユーザーからのクレームや法令違反を招くダークパターンを回避しよう
返金してもらえた事例も
AppleやGoogleにアプリ内課金の返金を申請
申請の方法としては、コンテンツ購入の返金申請ではなく、カスタマーサポートへメールを送り返信を待つということです。必ずしも返金してもらえるとは限りませんが、この方法で返金を受けたとの声もWeb上で見られます。諦めきれない場合は、一度問い合わせてみる価値はあるでしょう。
また、返金処理申請をすると、購入履歴の項目が「返金保留中」に変わります。これは返金が決まったわけではなく、『返金されるかどうかの判定待ち』という意味ですので注意が必要です。
返金制度があるサービス
Spotifyの場合
音楽配信サービス「Spotify(スポティファイ)」では、有料のプレミアムプランの場合、申込み日から起算して14日以内とクーリングオフ期間を設けています。そのため、支払った金額の払戻しが可能です。
ただし、無料トライアルから有料プランへ移行した場合、クーリングオフ期間は、トライアル開始から14日以内となります。また、トライアルを受けずに有料プランを購入し、クーリングオフ期間中にサービスを利用した場合、購入の取り消しはできません。
Amazonの場合
Amazonプライム・ビデオなどが利用できる「Amazonプライム」の会費には、月間プランと年間プランがありますが、プライム特典を利用していない場合は、会員登録のキャンセル時に会費が返金されます。
このようにサブスクリプションの解約・返金制度は、サービスごとに違いがあります。例えば、同じサブスクリプションサービスでも「NHKオンデマンド」の場合は、放送番組が見放題になるプランに返金の規定はありません。よって、各サービスの解約・返金の規定は、契約前によく確認しておきましょう。
参考:https://blues-yuki.com/subsc-forgot-to-cancel/
まとめ 解約忘れを防ぐには
この記事では、サブスクの解約忘れについて解説しました。基本的に、サブスクはクーリングオフの対象になりません。そのため、基本的には返金はないものと考えておきましょう。ただし、サービスによっては「クーリングオフ期間」を設けていることもあります。返金してほしい場合、1度確認してみても良いかもしれません。
とはいえ、同じ過ちは2度と繰り返したくないもの。更新日の前日に通知が入るよう、スケジュールアプリなどに登録しておくことをおすすめします。
簡単に登録できるサブスクですが、申し込む前にサービス内容や解約方法を確認し、利用していないサブスクの支払いがないか、クレジットカード等の明細は毎月確認しましょう。
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