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現代社会において、インターネットは私たちの生活に欠かせない存在となっています。
しかしその中で、ユーザーをあざむき、意図的に誘導するデザイン「ダークパターン」が世界各国で問題視されています。
カリフォルニア州では、消費者保護法であるCCPAにダークパターンを禁止する条例が追加されました。同様に、欧州連合(EU)でも、消費者保護のために大手IT企業に対して違法なコンテンツの対策強化を義務づけることが決定。その対策のひとつに、ユーザーに個人情報の入力を促すダークパターンの禁止が含まれています。
このように海外で消費者保護が進む中、日本も例外ではありません。
令和4年6月1日より改正特定商取引法が施行され、令和4年5月25日には改正消費者契約法が成立。消費者庁サイトでも問題を示唆する記載があり、今後ますます認知を拡大していくことでしょう。
今回は、国内のダークパターンを事例とともにご紹介します。
目次
大手ECサイト「楽天」の事例
買い物をした後に、登録をした覚えがないメールマガジンが何通も届いた経験はありませんか?
日本最大のECサイト楽天は、商品購入時にメールマガジン登録のチェックボックスに初めからチェックが入るようにデフォルト設定されています。これは「ひっかけ質問」と呼ばれるダークパターンです。
ページの下方に設置されているため、急いでいたり、その存在すら気づかないユーザーはチェックを外し忘れてしまう可能性があります。
ひっかけ質問について詳しくは、以下の記事で解説しています。
偽装広告(なりすまし広告)についての注意喚起
アイリスオーヤマの偽装広告被害
生活用品や家電販売で有名なアイリスオーヤマは、2020年6月に確認された偽装広告(なりすまし広告)の報告事例について、ユーザーにTwitterなどのSNSで注意を呼びかけています。
これはアイリスオーヤマを装い、ユーザーをサイトへ誘導するダークパターン「偽装広告」といいます。
詳しくは下記の記事を参考にされてください。
ダークパターン事例 コンテンツにカモフラージュする「偽装広告」
【偽装(なりすまし)広告にご注意ください】
— アイリスオーヤマ株式会社【公式】 (@irisohyama_info) June 11, 2020
InstagramとFacebookにて、偽装広告が確認されています。
(事例)99円でアイリスオーヤマ製スティッククリーナーが購入できる
当社とは一切関係ありませんので、決して広告のクリックなどは行わないようご注意ください。 https://t.co/QSAOzrZ7f9
引用元:https://twitter.com/irisohyama_info/status/1271009890371162114
海賊版漫画サイトの広告代理店による偽装広告
次の事例も、ダークパターン偽装広告です。
2018年、海賊版漫画サイト「漫画村」に関わりがあった広告代理店が、「塗るだけでシミがとれるクリーム」(仮称)という商品の広告を制作し、商品の効能は真っ赤な嘘であることが問題になりました。さらに、広告には虚偽の記載として「テレビ番組で紹介された」という文言が含まれており、やらせ広告として取り上げられました。
「実在のテレビ番組で紹介された」と記載するなど悪質な手口が明らかに
— ねとらぼ (@itm_nlab) June 8, 2018
“シミがベリベリ剥がれるクリーム”はウソ 漫画村関与の代理店が偽装広告作成、販売元は「広告見たことない」https://t.co/x2tTZ3Y51b @itm_nlab から pic.twitter.com/cIX8GSij9X
引用元:https://twitter.com/itm_nlab/status/1005396971119468544
ダークパターンではない欺瞞的なデザイン
先ほどご紹介した楽天では、通常はお得に買い物をするためのクーポンが配布されていますが、注意点として、時に短期間で高額な条件を要求するクーポンも出ることがあります。
これらはダークパターンとは言い難いものの、どこか欺瞞的な要素が含まれています。
ECサイトでよく目にするクーポンですが、たまにクリアが難しい金額を設定することも。。ダークパターンではないですがどこか欺瞞的ですね。#ダークパターンではない #楽天 #悪意のあるデザイン pic.twitter.com/KHkoun9XG5
— ダークパターンJP【公式】 (@darkpatternsjp) April 5, 2022
引用元:https://twitter.com/darkpatternsjp/status/1511147694659883012
消費者に信頼されるサイト作りを
国内サイトの6割がダークパターンを使用しているといわれており、今回ご紹介した事例は氷山の一角に過ぎません。
EC市場の急成長に伴い、競合他社に差をつけるために、知らず知らずのうちにダークパターンを取り入れてしまっている企業も多いと予測されます。
しかし、ダークパターンによって失われた信頼を取り戻すことは容易ではありません。
あなたのWebサイトはどうでしょうか?
これからの時代はダークパターンを使わずとも、“顧客から選ばれるデザイン”を学ぶことが重要です。今こそ、信頼性の高いサイトやホームページを構築し、コンバージョンを勝ち取りましょう。
あなたのサイトは大丈夫ですか?ダークパターンになっていませんか?
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