ユーザーエクスペリエンス(UX)の悩みの種であるダークパターン

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Aurélien

著者のAurélienはAgence swimming poolでディレクター兼コンサルティングをしています。

この記事はLe Dark Pattern, la bête noire de l’expérience utilisateur (UX)の翻訳転載です。著者のAurélienさんの許可を得て公開しています。ダークパターンの種類についてはこちら

また新しい(しかも英語!)聞きなれない言葉が出てきた…と思ったあなた、そんな言葉があなたの人生において、少なくとも1つはあるはずです。
ウェブ上で、保険や付加サービスの購入や契約を「強制」されているような、不快な思いをしたことがない人はいないでしょうか?

これらの人々はすべて、私と同じように、ダークパターンの犠牲者なのです。

“ダークパターン “とは何か?

definitions-marketingのウェブサイトでは、非常に明確な説明をしています。

ダークUXやダークパターンという概念は、非倫理的で、ユーザーから望んだ行動を得るためにデザインされたと考えられるインターフェースデザインの実践(ウェブページ、モバイルアプリケーション、ソフトウエアなど)を指しています。

ダークUXは、例えば、購入、あるいは任意である補足的なサービスの追加、ニュースレターの購読、あるいは広告の不本意なクリックを誘発するために用いられることがあります。 


ダークパターンに関する私自身の経験

2年ほど前、靴が好きな私は、FacebookでJustFabの靴の広告を見ました。

「ワオ! – 70%オフです!これは不思議ですね。とりあえずホームページを見てみましょう。こんなお買い得品を逃すのはもったいないです。」

購入までの手順を見ると、怪しいものは何もありません。
15ユーロで素敵な靴が手に入ったので、私はとても嬉しく思いました。

その直後、Just Fabからこんなメールが届きました。

「私たちのVIPになってくれてありがとう。」

「え…?VIPってなんだろう。私はお願いしていないのに…。」

早速、この名高きVIPのステータスについて調べに走ったところ、私は悪寒を感じました。

VIPになると、月に1足靴を買う必要があり、もしそれが不要であれば、毎月1日から5日の間に「今月は買わない」と伝えなければならなく、その報告を忘れた場合は、40ユーロほど引き落とされるそうです。

(この金額は買い物に再利用出来ますが、明らかにこれは強要です。)

 

具体的に起こったこと

いたずら好きなJustFabは、「VIPになることに同意する」と書かれたボックスに、最初からさりげなくチェックを入れていたのでしょう。
(それ以外を選んだ場合、特典は無効でした。)

これはよほど警戒していないと見えない裏技で、これがダークパターンです。

その結果、私はまんまと彼らにのせられてしまいました。

幸い私はすぐに気づきましたが、そうではない顧客もいて、気づかないうちに何度もお金が引き落とされていたと、フォーラムで話していました。

何人もの人が、気づかないうちに何度も引き落としをされていました。

 

ダークパターンは誰が何のために使うのか?

冒頭で説明したように、ダークパターンとは、ユーザーが気づかないうちに行動を促すように注意深くデザインされたユーザーインターフェースのことです。


その目的は、ユーザーをできるだけ混乱させることで、ユーザーを欺き、目的へと導くことにあります。
その狙いはさまざまですが、悪意があるからといって、創造性を妨げるものではありません

 

  • 個人情報の収集(Eメールなど)
  • 買い物かごの中身を増やす
  • トラフィックを増やす
  • クリック率を向上させる (例えば広告や、クリックベイトを使った記事内で)

 

これは、多くのユーザーを取り込むことができるため、これらの目的は達成されることが非常に多いのです。
しかし、UXとなるとこれはゼロです。

このような人たちは、非常に不快なユーザー体験をしたため、二度と同じサイトには戻ってこないでしょう。
彼らはだまされた、ごまかされたと感じたのですから、これは、評価を恐れずに行う短期的なロジックなのです。

 

ダークパターンのいくつかの具体的な事例

メールマガジンの配信停止

 

ファーストクラス航空券の予約

この航空会社は最初から1stクラス(3倍以上高い)を提供しているため、急いでいる人は「結構です、チェックインを続けます」という目立たないボタンを見ずに、直接「今すぐ支払う」をクリックしてしまうのです。

 

あまり明確でない検証ですが…。

「製品、改良、特別キャンペーンなどに関するメールでの連絡を希望する場合は、このボックスにチェックを入れないでください 。」とあります。

これは要するに、紛らわしい言い回しです。

 

言わずと知れた偽ボタン

 

事前入力でしっかり隠せる確認事項

 

「詳細情報」をクリックすると、表示されていないボックスが自動的にチェックされ、ニュースレターに登録され、あなたの情報にアクセスできるようになっていることがわかります。

この中でGDPR(EU一般データ保護規則)はどうなっているのでしょうか?

 

本当の意味の選択ではない選択

ここで、「寄付付きでカゴに入れる」ボタンは、緑色で前方に進むので、クリックしたくなりますよね?

一方、「寄付なしでカゴに入れる」ボタンは、「後戻り」するような後味の悪さがあります。

このダークパターンの圧迫感が伝わるでしょうか?

 

結論、UXデザインは良いですが、ダークパターンには注意しましょう。

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