ユーザーが迷わず解約できるUI/UX設計のポイントはありますか?

Q
サブスクリプション型の情報配信サービスの設計を進めています。
継続率は大切ですが、解約手続きをわかりにくくすると不信感につながらないか心配です。
ユーザーが納得して安心して使えるサービスにするために、解約しやすい設計にはどんな配慮が必要でしょうか?
A
サービスの解約をスムーズに行えるようにするには、ダークパターンの一種である「ゴキブリホイホイ」(登録は簡単なのに解約は難しい設計)を避けることが大前提です。
サブスクリプションサービスを中心に、解約手続きを複雑化させて離脱を抑えようとする手法が多く見られますが、これは短期的な契約継続にはつながっても、長期的な信頼の喪失や批判的な口コミを招きかねません。

信頼されるサービスの基本は、登録と同じくらい簡単に解約できる設計です。
ユーザーの自己決定権を尊重し、無理な引き止めをせずに手続きを進められるような工夫が求められます。

解約手続きをスムーズにするための具体的な設計ポイントには、次のようなものがあります。

1.アクセシビリティの確保:アカウント設定画面など、ユーザーが自然にアクセスする場所に解約ページへのリンクを明示的に配置する

2.ステップ数の最小化:登録手続きよりも複雑にならないよう、必要最小限のステップで解約を完了できるように設計する

3.オンラインでの完結:電話連絡や対面を必須とせず、すべての手続きをオンラインで完結できるようにすることで、ユーザーの負担を軽減する

4.明確な影響説明:解約後のデータ保持状況や返金可否などを、簡潔かつ中立的に説明し、判断材料を公平に提供する

5.中立的な言葉遣い:「解約すると損をします」といった心理的圧力をかける表現は避け、選択を妨げないナチュラルな表現を用いる

6.フィードバックの活用:任意で解約理由を尋ね、無理のない範囲でサービス改善のヒントとして活用する

こうした解約のしやすさを整えることは、ユーザー満足度の向上につながるだけでなく、解約後の再訪率やポジティブな口コミにも好影響をもたらします。
自由な選択を保障するサービスは、結果的にユーザーの信頼とロイヤルティを獲得する近道となります。

解説

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