UXのダークパターンは、ユーザーにどのような影響を与えるでしょうか?

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Sriram Venkatassamy

Sriramは、ユーザー中心、ヒューマンコンピュータインタラクションのデザインを好むインタラクションデザイナーです。

この記事はHow do dark UX patterns affect users?の翻訳転載です。著者のSriram Venkatassamyさんの許可を得て公開しています。ダークパターンの種類についてはこちら

良いユーザーエクスペリエンスを提供することは、すべてのデザイナーにとって究極の目標です。
本質的に、優れたUXデザイナーであれば、ユーザーが何を求めているかを学び、ユーザーにとって最適なものを提供しようとするものです。

しかし、時にはクライアントがエンドユーザー(顧客)のことを気にせず、自社の発展課題、事業目標に大きく焦点を当てていることがあります。

そのような企業の課題は単純で、ダークパターンを使用したUXで人々を誘い、自社サービスの購入や加入を促すことです。彼らは、少なくとも短期的には、ビジネス上の利益のためにそれを行う価値があると考えます。

そのため、企業はユーザーへの罠として、ダークパターンをデザインに紛れ込ませるのです。

ダークパターンを使用したUXとは?

ダークなユーザー体験とは、倫理的な価値観にとらわれず、ただエンドユーザーを混乱させるためにデザインされたあらゆる種類のデザインのことです。
それは、ユーザーが事業目標を達成するために必要な操作を強制的に行うように仕向けるものです。

この種の対応は、デザインやその価値をサポートするというよりも、ユーザーに彼らの事業をサポートできる行動を強要しているのです。

ダークパターンUXとは、ユーザーに今は必要ない、あるいは求めていない行動を取らせたり、契約をさせたりする偽りのパターンです。
こうした行為は、ユーザーよりも企業にとって有益であることがほとんどで、ユーザーとより良い関係を築くだけで回避できるのではないかと私は思うのです。

 

ダークパターンを使用したUX₌悪いUXではない

悪いUXとは偶然生まれるもので、デザインの知識不足からくる、良くないデザインのことです。
一方、ダークパターンを使用したUXは、ユーザーを犠牲にしてブランドの利益を促進するために、意図的に設計されたものです。

  • 悪いUX:分かりにくい決済プロセス。
  • ダークパターンUX:ポップアップの閉じる「×」を意図的に見つけにくくする。

両者の違いは、その意図にあります。

ダークパターンUXを使うブランドは、自分たちがやっていることを正確に理解しています。
彼らは、ウェブサイトを優れたものにするUXのコンセプトを熟知しており、その知識を使ってユーザーを操作するのです。

よく使われるダークパターンをいくつか挙げ、以下に示します。

 

  1. ひっかけ質問

ひっかけ質問は、ユーザーが答えたくない質問に答えるきっかけを作るために意図的に行うものです。

例えば、「料理がおいしかったら30ドルのチップを残してください。」と書かれているとします。
この場合、チップの箱やアイコンはすでに強調表示され、ユーザーにチップを支払うよう促しています。
これは、ユーザーを混乱させながらも目的意識を持たせています。

ウェブサイトやアプリのメルマガ登録のほとんどは、ニュースレターの購読を求めるものであり、それはやむを得ない誘因です。
ほとんどのユーザーは、このようなダークパターンの餌食になってしまうのです。

 

  1. こっそりカゴに入れる

ウェブサイトや業務用アプリの中には、不要なアイテムをユーザーのカートや好みに合わせてこっそり入れてしまうものがあります。
これは、ユーザーの知らないところで商品を買わせるもので、ダークパターンの代表的な例と言えるでしょう。

 

  1. ゴキブリホイホイ

これは、簡単な処理を難しくしてしまうことです。

機能を見るためだけに「定期購入」プランをクリックし、確認せずに忘れてタブを離れると、それは「ゴキブリホイホイ」のトリックです。
このトリックは、会員登録や定期購読を獲得するためのユーザーへの罠です。

たいてい、企業はユーザーに無料体験の申し込みを求めますが、3日後にはほとんどのユーザーが会員登録や購読のことを忘れてしまい、結局お金を払ってしまうのです。

出典: Deceptive design

 

  1. プライバシー・ザッカーリング(Privacy zuckering

ほとんどのユーザーは、利用規約やプライバシーポリシーを読む時間がありません。
「同意する」をクリックするだけで、先に進んでしまいます。

このため企業は、ユーザーのデータを民間企業に売却することになるのです。

出典: UX DEsign.cc

 

  1. 価格比較の阻止

企業やブランドによっては、ユーザーが他の商品と一緒に考え、比較し、購入することを難しくさせています。
これにより、ユーザーは比較をすることなく製品を購入せざるを得なくなります。

例えば、LinkedInは、購読プランを比べる際に、ユーザーを混乱させるため、このトリックを使用しています。

 

  1. 視覚的干渉

大きなきっかけになるボタンがあることで、ユーザーの注意を何としてでも引きつけることができます。

ブランドは、明るく大胆な色使いのボタンに仕掛けを置き、目的のページに誘導しています。
移動先のページが、ユーザーの検索の目的とは全く関係ないものであっても、企業の目的に合っている可能性があります。

出典: Techcrunch

 

  1. 隠れたコスト

隠れたコストとは、アイテムをこっそり入れるのと非常に似ていて、そのブランドのすべての製品に隠れたコストがあり、隠れたコストについて知らせずにその製品を購入するようにユーザーを操作することです。

ほとんどのウェブサイトの作成者は、このような隠れたコスト、またはトリックを使用しています。

出典: Net Solutions

 

  1. おとり商法

おとり商法とは、意図して何かをするつもりが、それとは別のことをしてしまうことです。

例えば、 YouTubeやウェブサイトの広告で、ユーザーが何かをダウンロードしたいときにそのリンク先をクリックすると、他のものをダウンロードすることがこれに当てはまります。

出典: Net Solutions

 

  1. 羞恥心の植え付け(Confirm shaming)

ユーザーの感情をもてあそび、混乱させ、やりたくない行動をとらせる行為です。
これをコンファームシェイミングと呼び、この例として、ニュースレターの購読があります。

出典: Netsolutions

 

  1. 偽装広告

ユーザーのソーシャルメディアと連携し、連絡先リストにアクセスする企業はほとんどありません。
彼らはそれらの連絡先情報を使ってスパム行為を行い、製品やブランドを宣伝するのです。

Source:Mobiversal

 

 

実際のユーザーから得た、考え深い考察

  1. Philip sander(フィリップ・サンダー)はこう言っています。

    「全てのウェブサイトは、cookiesを許可するよう求めており、それは簡単に許可または拒否ができます。しかし彼らは、 “あなたはcookiesを管理 “する必要があると言いながら、すでにオンになっているスライダーのページを表示し、それぞれのスライダーに関連する専門用語を羅列することで意図的に威圧的なページを表示します。

    その混乱を何とか乗り切れば、「好みの設定を使う」ことになり、cookiesを拒否することはありません。しかしここでも彼らは意図的に語彙(ごい)を豊富に使用し、決してユーザーの否定的な反応を許しません。

    そして、次にそのページにあなたがアクセスしたときに、毎回あなたの好みを尋ねるのではなく、それを保存しないように選択します。(あなたの好みを保存するのはブラウザーであって、ページではありません)」


  2. Bijo(ビジョ)は、InstagramのUXに問題があることを発見しました。

    Instagramでは、ストーリーを共有しようとしたとき、同じモバイル端末からFacebookアカウントにもすでにログインしている場合、Instagramは自動的に「Facebookに共有」オプションを選択します。

    もし、その共有オプションのマークを外さなければ、同じコンテンツがFacebookでもストーリーとして共有されます。
    これはダークパターンUXのわかりやすい例で、Facebookに何かを投稿することを強制し、Facebookのエンゲージメントを高めることもできます。

    しかし最近、このオプションを不快に感じるユーザーが増えたため、変更が加えられたそうです。


  3. Greta(グレタ)には言いたいことがたくさんあります。

    – 本人の操作なしでカートに商品が追加される
    – 最後のステップで税金や追加料金を追加、またはリンクをクリックするだけで税金を追加する
    – 自動購読(例:1つの商品を購入すると、毎月配送を申し込んだと表示される)
    -自動購読のあるコース
    – 登録後に価格が変更される
    – 登録前に価格を表示しない
    – 登録前に購入可能で、登録後では購入不可となる商品を表示する
    – 登録を強制し、その後に「あなたが住んでいる場所では買えません」と伝える
    – カゴの中で寄付を促す
    – 購入ページの下にある割引方法を非表示にする
    – 無料配送をうたいながら、商品を追加した段階で「この商品は大きすぎるため配送できません」と告げる


  4.  Nikoleta(ニコレタ)はこのように言っています。

    「このUXダークパターンが、損失を回避する認知バイアスをどのように利用しているかを見てみましょう。一般的に人は失うことを好みません。その他、希少性、アンカリング効果、見逃すことへの恐怖などがあります。

    その他の害のある行為としては、罪悪感をあおる行為、収益化と結びついた攻略本、自動再生、不快感を取り除くためにお金を払うこと(忌々しい広告に。)などが考えられます。これが少しでも役に立つことを祈っています。」

まとめ

ダークパターンはどこにでも存在します。
ユーザーエクスペリエンスの観点から、ユーザーに直接影響を与えるため、昨今の最重要課題のひとつと捉えられています。

どの企業も、自社のビジネスを顧客にアピールするため、ダークパターンUXを採用しています。
ユーザーとの信頼関係や透明性を確立するためには、こうしたパターンを避けることが非常に重要です。

優れたUXデザインは、人を欺くことなく、顧客を自然に惹きつけるでしょう。

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