子ども向け規約が必要に!総務省の新指針をわかりやすく解説

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総務省は、2024年内にスマートフォンアプリ事業者向けの指針を約7年ぶりに改定する対応方針を示しています。

スマートフォンの普及が進み、幅広い年齢層がアプリを利用する現状を踏まえ、今回の改定は子どもや消費者の保護を強化することを目的としています。特に注目されているのは、子ども向けにわかりやすく書かれた個人情報保護規約の作成を事業者に求めること消費者を不利な決定に誘導する「ダークパターン」の是正対策です。

画像元引用:日本経済新聞「スマホアプリ情報規約、子ども向けも作成促す 総務省」

さらに、欧州連合(EU)のデジタルサービス法(DSA)を参考に、国内ルールの整備も急がれています。

 新しい指針の主なポイント

今回の指針改定では、以下の点が重要なポイントです。

子ども向けの個人情報保護規約の作成

子どもにも理解しやすい短い規約を作成し、利用者が自分で内容を判断できるように促します。すでにグーグルでは、6〜8歳、9〜12歳、13〜17歳と年齢層ごとに異なる規約を導入していますが、国内のすべての事業者にも対応が求められています。

ダークパターンの是正

消費者を不利な選択に誘導する「ダークパターン」を排除することが求められます。具体的には、同意を求める画面で「不同意」の選択肢が見えにくくなるようなデザインや、ユーザーを不利な決定に誘導する手法を問題視し、ユーザーが公平な選択肢を選択できるよう改善することが期待されます。

サイバー攻撃への迅速な対応

サイバー攻撃の増加に伴い、企業が脆弱性を発見した場合、すぐにアップデートや修正を行うことが求められます。これにより、ユーザーが安心してアプリを利用できる環境が整備されでしょう。

 欧州連合(EU)のデジタルサービス法(DSA)の影響

今回の改定は、欧州連合(EU)が2024年2月に全面施行したデジタルサービス法(DSA)を参考にしています。DSAは、オンラインプラットフォームやアプリ事業者に対して、より透明で安全なデジタル環境を提供すること、特に未成年者への保護や消費者への透明性の強化が要請されています。

未成年者へのわかりやすい説明

EUのDSAでは、事業者に対して未成年者にわかりやすい説明を提供することが義務付けられています。日本でも同様に、子ども向けの規約を作成し、子ども自身が規約を理解できるようにすることが求められています。

透明性と消費者保護の強化

EUでは、アプリやサービス内で利用者のデータがどのように使われているのかを明確に示す必要があります。また、コンテンツや広告の表示がどのように決定されるかをユーザーに伝える義務があり、日本の改定指針でも法令上の規制ではないものの同様の透明性が期待されます。

データ保護と同意取得の厳格化

特にDSAでは、センシティブな情報(健康データなど)の利用に対して厳しい基準が設けられています。日本でも同様に、こういった情報を扱う際には、利用者から明確な同意を得ることが必須です。

画像元引用:Qbook「EUの「デジタルサービス法(DSA:Digital Services Act)」とは?日本への影響はどうなる?」

企業に求められる対応

モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)などの団体が、総務省の方針に基づき、個人情報保護に関するガイドラインを策定しています。この指針改定は法的拘束力を持たないものの、企業に対しては大きな影響を与え、無視できない規範です。特に、未成年者向けのアプリやサービスを提供している企業は、早めに対応策を検討し、透明性のある運営体制を整えることが必須です。

※モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)とは:スマートフォンやモバイル向けのコンテンツやサービスを提供する企業で構成される業界団体

まとめ

今回の総務省の指針改定は、欧州連合のデジタルサービス法(DSA)を参考に、消費者や未成年者を守るためのルールを強化するものです。アプリ事業者にとっては、透明性を高め、ユーザーが安心してサービスを利用できる環境を整えるための対応が急務です。

企業がこの指針を守ることで、消費者からの信頼を獲得しブランドイメージが向上するでしょう。また、ダークパターンの是正や透明性を高めることで、消費者の満足度が向上し、結果として顧客のリピート率や売上の増加につながります。さらに、未成年者向けの安全対策をしっかりと行うことで、法的リスクを減らし、社会的信用を高めることができます。これにより、長期的なビジネスの安定と成長が期待できます。

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子どもが狙われている!ダークパターンから子どもを守るには

参考:日本経済新聞「スマホアプリ情報規約、子ども向けも作成促す 総務省」

産経新聞「スマホ利用者惑わせる「ダークパターン」是正を 総務省有識者会議が要求、年内に指針改定」

通販通信「「スマホ利用者情報取扱指針」見直しへ 総務省のワーキンググループが報告書(案)」

 

#ダークパターン #総務省

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