文京学院大学様に取材頂きました

文京学院大学様に取材頂き、消費者庁への意見書提出に向けたアドバイスや、ダークパターンの事例や危険性などについてお話をさせて頂きました。

さらにダークパターンの手法を学び回避することのメリット、一般消費者への認知拡大の方法、学生の事例なども意見交換させて頂きました。

文京学院大学の取り組み

文京学院大学 渡部ゼミナール チームWest
中井七々夏、石井里歩、岡安未来、瀬戸碧華、新井田隼大、前田紗彩

文京学院大学 渡部ゼミナール チームWestは、「ダークパターンの被害から消費者を守る」ことを目的に研究・活動を行っています。

2022年は3月~11月の間に、実地調査や消費者団体や研究者等ステークホルダーへの取材を行い、Darkpatterns.jp編集部にもご協力いただいた結果、

・7月・8月に若者向けセミナー開催(計2回)
・10月にミドル・シニア向けセミナー開催(計2回)
・140社調査+企業とヒアリング会議
・消費者庁に意見書の提出

などを行うことができました。

活動1:Webサイト調査

日本における企業のダークパターン使用状況に関する統計がなかったため、独自に140社のウェブサイトを調査しました。その結果、87%の122社がダークパターンを使用していることが明らかになりました。

この結果から、ダークパターンの問題を解決するために企業ヒアリングが必要であると考え、120社を超える企業に依頼し、1企業と2つの業界団体との対談が実現しました。

対談では、日本のダークパターン使用の現状や、ダークパターンを使用しないWebサイトの提案について賛同の声をいただきました。

さらに、ダークパターンの使用が企業の売上に影響を与えるかを調査し、専門家の協力を得て、ダークパターンを細かく分類し点数化しました。

その点数とインターネット販売による売上高を掛け合わせて調査を行った結果、ダークパターンの使用が少ない企業の方が売上高の伸び率が22%高いという結果になりました。

活動2:意見書の提出

日本ではまだダークパターンに対する十分な法規制がされていないという問題に焦点を当て、解決に繋げるために法改正を求める意見書を消費者庁に提出しました。

意見書は下記の5つの項目で成り立っております。

1ダークパターンの現状
2消費者の現状
3海外の法制度
4実際の被害例
5具体的改善案

意見書作成は、研究者や弁護士との取材やご意見・フィードバックを頂きながら進め、「本質を突いた意見書」「とても素晴らしい」など多くのご賛同をいただき、消費者庁への取材では「学生が消費者庁に対して意見書を提出することは珍しく、とても良いことだ」とのお言葉をいただきました。

活動3:大学生、ミドル・シニア向けセミナー

2022年7月・8月に大学生を対象とした若者向けセミナーを2回開催し、46名の学生に参加いただきました。セミナーでは、ダークパターンとその各7類型の説明、被害例の紹介、ECサイトを利用する際の注意点の啓発を目的としたゲームやクイズ、座談会などを行い、専門家の方によるビデオメッセージも上映しました。

また、座談会で親や祖父母が被害にあったことがあるという意見を受け、2022年10月にミドル・シニア世代を対象とするセミナーを2回開催し、24名の方に参加いただきました。若者向けセミナーの内容に加え、紙媒体での体験ゲームを行いました。

参加者からは「ダークパターンについて初めて知った。気をつけなければいけないと思った」や「ダークパターンがあったことも知らなかったので参考になった。参加してよかった。」などの反響をいただきました。

活動4:インナー大会

ダークパターンに関する現状の課題や解決策について発表するため、関東最大級のプレゼンテーション大会である「第62回日本学生経済ゼミナール関東部会大会*」に出場いたしました。

*日本学生経済ゼミナール関東部会大会」は、関東地区の経済・経営・商業系を専攻する学生を対象にした学術大会。他大学と交流を深めることを目的として1960年に設立され、「討論部門」と「プレゼンテーション部門」(以下「プレゼン部門」と呼称)の2部門で構成される。

プレゼン部門には119チームが出場し、私たちは予選会を勝ち抜き上位10チームに選ばれました。

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