ラジオボタンに初期選択がある場合でも「必須」マークは必要でしょうか？

はい、ラジオボタンに初期選択がある場合でも「必須」マークは表示すべきです。
初期値が設定されているからといって、ユーザーがその選択肢を意識的に選んだとは限らないためです。
フォームにおける「必須」マークは、ユーザーがその項目に対して明示的な確認・入力を行う必要があることを示すものであり、初期選択の有無とは本質的に異なる情報です。

たとえば、ユーザーが「初期値がある＝入力済み」と誤解した結果、意図しない内容で送信してしまったり、エラー表示によって混乱したりするケースが発生します。
特に選択肢の内容が料金プランや契約内容に関わる場合、誤選択はユーザー体験を大きく損ね、場合によってはダークパターンと受け取られる可能性もあります。

ユーザーに対して分かりやすく、誠実なインターフェースを提供するためには、以下のような工夫が求められます。

1. 初期選択がある場合でも「必須」マーク（例：*）を表示し、入力が必要な項目であることを示す

2. すべての必須フィールドで視覚的に統一されたスタイルのマークを使用する

3. フォーム全体に「*は必須項目です」などの説明を加え、表記の意味を明確にする

4. 未入力または未確認状態の場合は、具体的なエラーメッセージでユーザーをガイドする

5. スクリーンリーダーにも「必須項目」であることが伝わるよう、適切なマークアップを使用する

このような設計により、ユーザーが混乱なく正確に入力できる環境を整え、アクセシビリティとユーザー体験の双方を高めることができます。
たとえ初期選択が存在していても、ユーザーに「選ばされた」のではなく「選んだ」と感じてもらうことが、信頼あるUIの基本です。